とりとめのない話

 とりとめのない文章を書きたくなった。

 Twitterを日記代わりにしているので毎日のように何かしら書いているし、そこでとけるほど暑かったと天気の話をした5秒後には推しへの愛を呟き、140字で書けるとりとめのない文章を書いているようなものだが、もう少しテーマをもった文章を書きたくなったのである。

 既に「だ・である」調が慣れず気取った感じがして恥ずかしいのだが、エッセイ風ということでひとまずこれでいく。

 

 なぜ急にこんなことを思ったか。答えは星野源のエッセイを手に取ったのがスイッチになったのだと思う。ブックカフェで何か読もうかな、と思って目に入ったのだ。きっと1ヶ月前の私なら目に入っていない。入ったかもしれないが手に取ることはなかったのだろう。

 完全にMIU404のせい(おかげ)だ。ずっと気にはなっていたが、普段ドラマを見る人間ではなく、みんなやばいやばい言ってるなというTLからの知識がある程度だった。それがアマプラで配信されており、6月末で配信終了とのことで特段原稿にも追われていなかったのでせっかくなので見るか~と思ったのである。いまのジャンル的にも気になっていたし、創作の幅を広げるきっかけにもなれば(警察のドラマは怖くて見られないのでこれまで見てこなかった。人が死ぬので。)と思い軽い気持ちで見たのである。

 

 結果、全11話を3日(うち平日2日。残業後家に帰って22時過ぎから観ていた。)で見終わり、円盤とシナリオブックとメモリアルブックを手に入れていた。怖い。

 

内容についての感想は長くなるので割愛するが、視聴をキッカケに出演者の作品が気になって世界が広がった気がして楽しい。既にリップヴァンウィンクルの花嫁も観た(これも期間限定公開されていたもの。〆切があると弱い。)。MIUを観ていなければぜっっったいに観ていない作品であるし、常にうすら怖いを抱えて作品を観ることはないので新鮮だった。私の周りはハッピーエンドで溢れているが(そう思える作品しか選んでいない自覚はある)、世界はハッピーエンドで溢れているわけではないんだな……。

 

こうしてドハマりした作品ではあるが、これもきっと萩松にハマっていなければ観ることのない作品ではあったと思うし、ひとつひとつ、ひとりひとりの推しとの出会いがスイッチになっているんだな、ということをしみじみと感じているところである。リアルタイムの盛り上がりの中で観たかったなという思いもあるが、当時は気にも留めていなかったし、いまがわたしのタイミングだったのだろう。(と思うようにしている。最近星野源さんが役のことを語ったりしてトレンド入りするなど盛り上がりが見られて楽しい。)

 

上半期を終えた段階だが、既に2023年のこんなはずじゃなかった大賞有力候補である。普段ドラマや映画を見ないのに色々観たいものが積み上がっているので……。推しが増えると楽しいことが増えて日々の生活が鮮やかになるなと実感しているので、この夏の空は一等眩しい。空を見上げながら、沼でちゃぷちゃぷ本気で遊びたいなと思う。